気分は参勤交代。江戸時代からの民家が30軒以上並ぶ、福島「大内宿」

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2018/03/17

以前に、「京都に飽きた外国人たちが次に向かっている、古き良き『宿場町』」という記事の中でも、外国人に人気の宿場町を紹介しました。

今回は宿場町の中でも人気が高い、江戸時代から残る茅ぶき屋根の民家が30軒以上並ぶ、福島県の「大内宿(おおうちじゅく)」をピックアップしました。

21世紀の日本で、江戸時代から時が止まってしまったかのような懐かしい町並みが魅力です。

江戸時代にタイムスリップ!

合掌造りで知られる「白川郷」や、木曽路の風情あふれる「妻籠宿」など、日本の古い町並みを残す集落を訪ねたことがありますか?

まるでTVや映画で見る時代劇そのものの町並みを眺めながら、アスファルトで舗装されていない道を歩くのはなかなか新鮮な体験です。

江戸時代へタイムスリップしてしまったようなフォトジェニックな風景は、私たち日本人はもちろんのこと外国人にも人気で、SNSに投稿すると、必ず外国人の友達から「行きたい!」「そこはどこなの?」とリアクションがあります。

そんな古きよき時代の面影がそのまま残る南会津の集落といえば大内宿」。

会津城と下野の国(日光今市)を結ぶ旧会津西街道に位置するこの集落は、会津から二番目の宿駅として1640年ころに整備せれたもの。今ではなかなかお目にかかれない立派な茅葺屋根の家屋が街道の両側に均等に建ち並ぶ様子は、昔話の絵本で見た風景そのものです。

県道131号線と呼ばれる旧会津西街道は、山間を縫うように那須岳の北を走る街道で、大内宿はまさに山の合間に突然ぽっかりと浮かぶ里といった風情。


21世紀となった今でもまわりをぐるりと山に囲まれているのは変わりなく、そこだけ江戸時代で時が止まってしまったような風景が広がります。

ビルやマンション、看板など近代的な人工建造物が一切視界に入ることがないのが特徴で、 “タイムスリップしてしまったのかも”とか“きつねにつままれた”とか、現生ではないどこか、夢うつつの世界に紛れ込んでしまったことを疑いたくなる空間なのです。

江戸時代、会津西街道は参勤交代や江戸への米の運輸路として重要な交通路で、会津若松城(鶴ヶ城)から5里(約20km)の距離にあるこの大内宿はおおいに栄えた宿場町です。

宿には本陣(大名や旗本、幕府の役人などが使用した宿舎)や脇本陣(本陣の予備)が設けられ、会津藩をはじめ新発田藩、村上藩、庄内藩、米沢藩など周辺の藩士たちにより大変な賑わいをみせていたようです。

今も当時の形のまま残る本陣は資料館として公開され、江戸時代に使われていた生活用具や風習を垣間見ることができます。

一般的に宿場町の発展は参勤交代とともにあったと理解されていますが、ここはすでに江戸時代以前の戦国時代から奥州への重要な街道であったようで、記録によると、天正18年(1590年)小田原参陣の際に伊達政宗が、同年、奥羽仕置きの際には豊臣秀吉が大内宿を通行したと言われています。

あの伊達政宗や豊富秀吉もこの地を踏み、茅葺屋根が並ぶ通りを歩いたのかと思うと、ちょっと不思議な気分ですね。

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